野々市将棋協会ニュースより

野々市将棋協会ニュース第197号より、
ねんりんピック長崎2016に出場した窪田 弘さんのエッセイをご紹介させて頂きます。

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 「窪田さん、来年は野々市市チームで出場してほしい」と塚本忠雄さんに頼まれたのは去年のゆーりんピック大会の会場だった。「私が出ても勝てないですよ」と返答したがどうしてもとのことで出場することに決めた。今年の「ゆーりんピック2016将棋交流大会」は5月22日(日)、八田町の「石川県社会福祉協議会別館」(旧寿康苑)で開かれ、石川県の各市・町から13チーム、39名が出場した。優勝チームは10月中旬に長崎で開催される「ねんりんピック長崎2016」将棋交流大会(以下長崎大会)に石川県代表として出場することになっていた。野々市市チームは大将・塚本忠雄、副将・塚本敏弘、三将・窪田弘で団体戦を戦うことになった。初戦の金沢市チームから決勝戦の津幡町チームまで私は2勝2敗でたいした成績ではなかったが両塚本さんは頑張った。なかでも敏弘さんは全勝でその勝負強さには感心させられた。
 長崎大会まで5ヶ月足らず、期末試験の一夜漬け勉強みたいなものだと分かってはいたが、出来るだけのことはやっておこうと思った。およそ10年ぶりに本格的に順位戦に復帰し、5手詰め、7手詰め、9手詰めのような短手数の詰将棋を中心に数百題は解いた。
 10月14日(金)朝、金沢駅出発、「サンダーバード」「のぞみ」を乗り継ぎ「博多駅」着、そこからはバスで初日の宿泊先、長崎市「長崎にっしょうかん」に着いた。出発前、金沢駅で石川県選手団の壮行会が開かれたが、その直前に制帽を忘れたことに気づきあわてて野々市まで取りに戻った。往復のタクシー代6700円也、ちぐはぐで腰が落ち着かなかった今回の長崎行を予感させる失策だった。
 10月15日(土)、「長崎県立総合運動公園」での開会式、その後、バスで将棋交流大会が開かれる時津町へ移動。「とぎつカナリーホール」で開始式が行われ、夕方、宿泊先の「満寿美 時津」に到着した。
 10月16日(日)、「時津町コスモス会館」を会場に競技開始、初日は全国道府県・政令指定都市64団体が参加する団体戦・予選が行われた。野々市市チームはD組で高知県チーム、長崎県Dチーム、京都市チームによるリーグ戦だった。1回戦は高知県チームが対戦相手で大将の忠雄さんが勝ち、2回戦は長崎県Dチーム相手で副将の敏弘さんが1勝を挙げ、最終戦は京都市チームに全員敗退、4チーム中最下位という結果に終わった。1、2回戦は私が居飛車、相手が振り飛車穴熊だったが、戦法以前にすっかり雰囲気に飲まれ、浮足立っている自分がいた。3局目の京都市チームとの三将戦は相振り飛車の将棋で終盤かなり追い詰めたと思うが結局勝ち切れなかった。試合に負けると感想戦なしで試合場から出なくてはならず、早々と負け、場外で両塚本さんが戦っているのを見ていたが、かなり辛(つら)いものがあった。その夜、落胆し、ぼやきまくる私を心優しい?古田征史さん(監督)が慰めてくれた。同室した古田さんによれば「7五歩・・・」などと寝言を言っていたとか。
 10月17日(月)、予選に通過しなかったチームの選手による個人戦が行われた。私は「子々川」ブロックから出場、初戦に白井正昭さん(静岡県)との相振り飛車戦を制し、ともかく1勝を挙げ、ほっとした。次いで伊藤泰男さん(群馬県)に勝ち、準決勝で藤田啓義さん(岡山県)に敗れ3位入賞、この将棋もかなりの熱戦だった。個人戦で2勝もするくらいなら団体戦で1勝したかった。これが本音だった。
 今回の長崎大会では印象深かったこと、問題点と感じたことなどいくつかあったが、紙幅が尽きてきたので一点だけ指摘しておきたい。それは石川県チーム編成のあり方である。石川県では「市・町」でチームを組み、優勝したチームが石川県代表チームとして「ねんりんピック大会」に出場するが、他県では県単位で予選を行い、上位3人が県代表としてチームを組んでいるようなのだ。石川県でもこの方式で予選を行い、上位3名が石川県チームとして出場したなら、予選突破は十分可能だと思う。今回出場の野々市市チームは団体戦、個人戦併せて5勝10敗、去年の珠洲市チームは4勝11敗だったそうだが、客観的に見ればこのくらいの成績が妥当なところなのかも知れない。この方式を続けるかそれとも少し変えるか今後の検討課題だと思った。ただ、「石川県方式が本来の選抜方法だと思う」との杉本千聡さん(富山県チーム)の意見があったことは付記しておきたい。
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真面目な窪田さんらしいエッセイでした。
出場おめでとうございます、そしてお疲れさまでした。
何かに向けて必死に努力する事、悔しさを感じること、それでも挑み続けること。
学生時代に経験したような、あの感情を大人になった今でも味わわせてくれるものがあるって本当に素晴らしいですね。
これからも頑張ってください!

今後の大会スケジュールは以下の通りです。

◆1月8日(日) 第56回石川県新春将棋大会【金沢市ものづくり会館】
◆1月8日(日) 第24回全国シニア将棋名人戦石川県大会【金沢市ものづくり会館】
◆1月8日(日) 第42回小学生将棋名人戦石川県大会【金沢市ものづくり会館】
◆1月15日(日) 第10回中能登将棋大会【ラピア鹿島】
◆1月22日(日) ‘17新春県下珠洲将棋大会【珠洲市中央図書館】
◆1月29日(日) ‘17県下羽咋市将棋大会【羽咋市勤労者総合福祉センター】 
◆2月5日(日) 第27回白山支部将棋大会【能美市辰口福祉会館】