【読書会アーカイブ】
令和4年8月27日(土)10:00~12:00
合同読書会 カミーノ第1学習室
出席者:藤井、北、中西、堤、水口、塚本、武藤、埴生、広瀬、矢部、徳成、西村、奥田
司会:西村 書記:徳成、矢部、奥田
テキスト:「家康、江戸を建てる」
第一話 流れを変える 門井慶喜 著
●何よりも表題が表すわかりやすく読み易い内容であったと思います。読み終えて、流れを変えるとともに流れに乗って江戸を建てた感が心に残りました。家康の伊奈忠次を抜擢してから始まる。親から子へ代々河川の全般に関わる変革は目を見張る事であったと思います。水路による物資の運搬が物流に繋がり、江戸の発展は治水事業から利水への地味にして知恵の結晶であったと思います。
●低湿地の広い土地を見た家康は何を考えていたのか。家臣団の反対を抑え、日本史上最大のプロジェクトが始まった。関東には、のぞみがある。家康が描いた未来図とは天才的な先見性にふれ、単なる領地争いの時代が終わりを告げたことを実感する。
●家康への偏見から偉大さを感じ、治水工事が3代に渡ってできた。
●初代将軍家康生き方、人柄が出ている
●3年間日本の温暖化にたとえる事ができ、歴史を読み起こしてくれた。家康の父は病弱で家康を持ち望んでいた。洪水、自然に逆らわない治水が必要。家康は先をみて計画。
●家康の見方がかわった。未来をみなし人を育てる。飲み水(用水路)を作る。石垣、天守閣、先を見ていた。
●適材適所に人物を抜擢している。人を見る目がすばらしい。家来が多いなか伊奈を選んだ家康。
●門井さんは、きちんと調べて物語。臆病者が歴史に残りやすいのかな。
●小松、能登、加賀地方に大雨により、小松の梯川がふたたびあふれ、住宅地、たんぼに流れ出した。水分を保持する役割がある草木や土砂が押し流されている。梯川の治水工事を考えてあげてほしい。
●直木賞候補である。手のつけられない土地を治そうとするところから始まる。家康の代だけで終わらないが100万都市にしていった事が素晴らしい。幕末から明治、大正、昭和へと首都が発展した。
●熊蔵が評価されなかった。戦争があった為とは言え評価されなかった事が気の毒!求める物に応じて時代は変わっている。時代小説も進化しているのだと悟った。
●地図を見、調べながら読んだ。地形を見ながら行ってみたくなった。家康の立派さに疑問をもった。想像をふくらませて書かれたのでは?用水に調べた、千住の方が被害は大きかった。東京の改革によって千葉の方が被害を被った事もわかった。戦国時代→インフラへ。影武者がいたからこんな事が出来たのでは?現場の人を主人公にしているのが、よけい読書をひき入れられやすい。
●殿様と家康の生き方も読みとれた。どのように生き抜いていくのか?まじめな家系の見本。臆病者をよそおって生きていく人生の能力が身についている。治水工事等で犠牲になった村人達もいただろう。
●その時代時代が変わっていくので防水→治水→利水により水上交通等発達、地域が潤い、人々が江戸へと・・・領地争いの時代が終わりを告げたことを実感する。家康は信長の天才的な先見性にふれ、生産より流通へと。
●時代が戦争から平時に変わって求められるもの、時代と共に小説に求めるものも進化している。